今後、ロシアの作家アンドレイ・プラトーノフ(1899-1951)の作品の邦訳が続々と刊行される予定となっている。
プラトーノフはこれまで我が国においては知る人ぞ知る存在だったと思うが、昨年、『チェヴェングール』の邦訳が出て、日本翻訳大賞を受賞するに至り、ようやくブームに火が付いた模様である。既に刊行されたものを含め、出版動向をおさらいしてみたい。

長編『幸福なモスクワ』が、白水社より刊行

こちらは出たばかりである。『幸福なモスクワ』は『土台穴』『チェヴェングール』と並ぶ代表作であるということだ。翻訳者は、東京大学教授の池田嘉郎氏である。

※書影は版元ドットコムより転載

白水社のWebサイト 幸福なモスクワ

『ポトゥダニ川』を含む作品集が、群像社より6月に刊行予定!

表題作を含む短編作品集の様子である。
(HTML!という感じの)群像社のWebサイトにはまだ情報は見当たらなかったので、Amazonのページで。発売日は、2023/6/24となっている。

プラトーノフ・コレクション(全二巻)が、作品社より2025年刊行予定!

これは少し先になるが、『チェヴェングール』の訳者である工藤順氏のブログによると、本邦初訳を多く含む作品選集が二巻本で計画されているとのこと。大勢の翻訳者による共同プロジェクトになるようだ。長編を除く作品を網羅した決定版になりそうだ。

工藤順氏のブログ プラトーノフ・コレクション

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