WordPressについての誤解
WordPressはハッキングされやすい?!
よく、WordPress(ワードプレス)のデメリットとして、ハッキング(正確にはクラッキング)されやすいと言われる。また表示速度が遅い(重い)とも言われる。2022年現在、これは半分アタリで半分ハズレである。ハッキングされやすいというのは、WordPressが、Webサイトをアクセス(これをリクエストという)の都度Webページを生成する仕組み(これを動的(どうてき)サイトという)である以上、プログラムの欠陥(これを脆弱性(ぜいじゃくせい)という)を突いた攻撃(これをクラッキングという)に曝(さら)され易いという根源的な特性がある。一定規模のプログラムにはかならずバグが存在するのは揺るがない真理であり、世の中のソフトウェアにおいては日々あらたな脆弱性が発見されているのである。そんな中、バグを発見しては片っ端から潰しにかかる路線(これを「モグラたたき」という)が存在する。(往年のFlash(フラッシュ)なんぞはモグラを叩ききれずにAppleに見切りをつけられシュリンクした標本であるが…)WordPressの話を戻せば、どうやら、ハッキングされづらくなっている流れであるというウワサもあるのである。だからWordPressはハッキングされやすいと断言するのはいったん結論保留としたいところである。
ちなみにWordPressで頑張りたい方はこちらの記事がおススメである。
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ANTEZ師のZenn記事『WordPressのテーマを作る羽目になったWebエンジニアへ』
WordPressは重い(表示速度が遅い)?!
WordPressのもう一つの誤解には遅い(表示速度が遅い)というのがある。これも半分アタリで半分ハズレである。たしかにWordPressは本質的に遅い!なぜなら、WordPressはPHPというプログラミング言語で実装(じっそう)されているCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)だからである。専門的な解説ををすると、PHPはインタプリタ型の言語であり、コンパイラ言語ではないがゆえに、コンパイラ言語より実行時間が長い。PHPは、URLをリクエストされてから、プログラムを1行ずつ実行して結果を返すという仕組みであるゆえに遅いのである。ただし、WordPressのこの欠陥をなんとか改善しようと、レンタルサーバ業者はせっせとキャッシュ技術などの技術革新に励んだ結果、最近では、WordPressを可能な限り爆速表示することのできるレンタルサーバが出現している。たとえば シン・レンタルサーバ とかがそうだ。(←繰り返すがこのURLはアフェリエイトではないので安心して踏んで欲しい)
Hugoをお勧めする10の理由
さて、WordPressは決して悪くはないのであるが、当ブログがここであえておススメするサイト構築方法はというと、Hugo(ヒューゴ)という仕組みを使ったWebサイトの構築である。Hugoの使い方についてはググっていただければと思うが、当記事では、Hugoをおススメする10の理由を述べてみたい。
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Hugo のサイトトップ
1. 静的サイトなのでセキュリティ面が安心
WordPressは、動的サイトなので、ある日突然、プログラムの脆弱性を突かれてサイトが改ざんされてトロイの木馬を仕込まれて、ファンの皆様にマルウェアをバラまいてしまうという恐怖の事態を招来するというリスクは残念ながらゼロではない。これは動的サイトであるが故のリスクである。対する静的サイトというのは、ファイルがWebサイト上におかれているだけの状態であるため、この懸念がない。
Webサイト更新時のファイル転送(ここはあなたの管理の問題だ)や、オペレーティングシステム(Linux等のOS)やミドルウェア(Apache等のWebサーバ)のレイヤーに対する攻撃リスク(このレイヤーはレンタルサーバ業者が全力で頑張っているハズである)を除外すれば、セキュリティ・リスクは大幅に軽減され、深夜も枕を高くして眠れることだろう。
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2. 静的サイトなのでぶち壊れリスクを避けられる
WordPressのリスクとしてよく聞くリスクは、プラグインを導入したら、サイト全体がぶち壊れて元に戻せなくなったという事態である。これはWordPressのようなカオス系が本質的にかかえる陥穽(かんせい)と言ってよい。これに対し、Hugoは最終的に静的なファイルが出力されるので、ぶち壊れて元に戻せなくなるということがない。 同じ理由で、基本的に静的なファイルをコピーすればよいので、他のレンタルサーバへの引っ越しも簡単だ。。
3. いったん慣れれば運用が超簡単
最初は少し手間がかかるものの、いったん環境の用意が整えば、HTMLやCSSはテーマが宜しくやってくれるので、それらの知識は不要であるし、あとはHugoの記事を書くことに集中できることだろう。実際、この記事を書き起こしてから、リリースするまでかかった時間は5時間程度で、作業時間の内訳としては99%執筆時間と言ってよい。
4. 本番アップ前にローカルプレビューできる
サイトに本番アップする前に、ローカル環境でプレビュー動作確認できる。
hugo server -D
とコマンドを打つだけで、http://localhost:1313/ でプレビューができるようになる仕組みだ。
このプレビュー機能の優秀な点として、執筆したファイル(.mdファイル)を保存するたびに、リロード操作なしに変更が即反映される点がある。
そして、
hugo
と4文字コマンドを打つだけで、public フォルダにWebサイトの全ファイルがごっそり自動生成されて、あとは、このファイル群をWebサイトのドキュメントルートにアップロードするだけでよい。(アップロードするのは全量ではなく差分だけでよいだろう)
5. ITトレンド技術に関する学びがある
Hugoに取り組む過程でいろいろ学べることが多い。あなたはイラストレーターで稼いでいくおつもりで、プログラミングとか、Webデザインとか知ったこっちゃないと思われるかもしれないが、ネットを活用する上で、ITのトレンドである静的サイトジェネレーターであるところのHugoを触って、肌感覚をもつことは貴重な経験になるはずだ。Hugoを通して、「マークダウン記法」「コマンドライン」「toml」または「yaml」「Git(ギット)」というIT業界のトレンド技術にほどほどに触れることができるだろう。またHugoを使って個人サイトを作る経験は、人類にとっては小さな一歩かもしれないが、あなたにとっては大きな進撃となる。
ちなみに、Hugoは、Go言語(Golang)で実装されているものの、Hugoを使う分には、Go言語の知識は全く不要であるのでご安心なされたい。(実際は私はGo言語について一切知らないのである。Go言語とかTypescriptとか、Reactとかは、そのうちキャッチアップして自家薬籠中(じかやくろうちゅう)の物にしたいとも思っているが、当面Rustにかかりっきりである。)
6. 爆速でSEO的にも優秀である
SEOで大事なこととして、コンテンツの中身の充実もあるが、表示速度(パフォーマンス) という要素もある。この点、Hugoは最強である。なにしろベタなHTMLなので、爆速で有名な阿部寛氏のホームページと基本的に同じである。SEO的には採用するテーマによるかもしれないがSEO的にも優秀だと思う。根拠としては、第一、ごまんとあるWebサイトの中で、あなたがこのサイトにたどり着いたことそのものが揺るがない証左であるだろうし、ややニッチなキーワードであるが、「チェヴェングール」とGoogleで検索して、(当サイトで1か月前に書いたばかりの記事が)割と上位に食い込んでいるのをご覧いただきたい。
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Googleで「チェヴェングール」と検索した結果
7. 開発環境を問わない (Windows, Mac, LinuxいずれもOK)
HugoでWebサイトを制作する環境は、Windows, Mac, Linux何でもござれである。ホームページ・ビルダー22なんかは動作環境はWindowsのみであり、しかも有償だ。
8. 無償で利用できる
Hugoは無償で利用できる。ライセンスはオープンソースの Apache License という自由度の高いライセンスで配布されている。
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ABOUT HUGO Apache License
これは助かる。あなたはもう何びとにも搾取されない。勝ち組の仲間入りだ。
9. イケてるテーマが豊富
イケてる無償のテーマが豊富であることもHugoのメリットだ。スマホ対応、レスポンシブも楽々だ。当サイトのテーマは、PaperMod であるが、MITライセンスという使い勝手のよいライセンスで配布されている。テーマ選びにはかなり迷ったが、最終的にシンプルなデザイン、優秀なサーチ機能、ナイトモードへの切り替え、多言語対応、という利点を考慮し、PaperModを採用した。皆さんがテーマを選ばれる際は、デザイン性に加え、ライセンス、最終アップデートが最近か、という観点もチェックされることをおススメしたい。
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Hugoのテーマ
10. ITスキルをアピールできる
これは、主観からもしれないが、Hugoを使うことは、WordPressを使うより断然かっこいい。Hugoを使えるということは、少なくともアレもできてコレもできるスキルのある人だということが、わかる人にはわかる。また、WordPressに比べ圧倒的に情報が少ない中、キャッチアップしたという情報収集能力の優秀さも光る。少なくとも、もし私がIT企業の採用担当者だったとしたら、個人サイトをWordPressで立てている人と、Hugoで立てている人のどちらを採用したいかと言えば、紛れもなく後者だ。
おわりに
いかがだっただろうか。イラストレーターの皆さまが個人サイトを立ち上げる際の方法として、Hugoは本当におススメなので、ぜひ選択肢の一つに加えていただければと思う。この記事では、Hugoを使うメリットばかりを列挙したが、デメリットを知りたい方は別途ググっていただければと思う。
もしあなたがレンタルサーバを選んでいるところであれば、当サイトが使っている GMOクラウドのiCLUSTA+(アイクラスタプラス) はいかがだろうか。稼働率保証や無料SSL証明書などの利点を含めてこちらの記事にまとめているのでご一読いただければありがたい。
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2022/04/08 レンタルサーバが障害でダウンしたら、SLA適用申請はした方が良い
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