【注記】この記事は、2022年4月24日時点のものです。2022年7月4日追記あり。
いまロシア文学について話題にするのはちょっと緊張してしまうのだが、プラトーノフ(1899-1951)の長編小説が今年6月に刊行されるというニュースはちょっと捨て置けなかったので急ぎ記事にした。

「作品社」の近刊案内ページに出現したことで知った。
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作品社 Webサイトの近刊案内

2022年6月27日追記 本日届いた!!

2022年6月26日追記 発売日は6月30日ながら、すでに出荷が開始されている。楽天Booksでは予約オーダーの出荷を確認済み、Amazonでは「在庫あり」だ。(ただし訳者としてはリアル書店で購入して欲しいお気持ち、リアル書店にもまもなく並ぶだろう)。わが国の読書人のポテンシャルが試されているともいえる今回の邦訳。とにかく初速が大事である。行け行けプラトーノフ、飛べ飛べチェヴェングール!!

2022年6月1日追記 「作品社」のWebサイトで近刊案内からこちらに移り、書影を確認。
硬派で個人的に好みのデザインな様子。
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https://www.sakuhinsha.com/oversea/29192.html

2022年5月21日追記 実は、当ブログへのGoogle検索キーワード流入の堂々トップキーワードがこの「チェヴェングール」なのである。実にありがたい限りであると同時に、刊行前にして注目度の高さを実感している。6月刊行予定で大詰めの中、訳者の工藤順氏が渾身のNote記事を投入なさっているので愛読者諸賢はぜひご一読されたい。読み応え抜群である。
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工藤順氏のNote記事『チェヴェングール』への道——あなたはどこから登攀するか(ブックガイド・ライト版)

『チェヴェングール』 アンドレイ・プラトーノフ著 工藤順,石井優貴(訳)


Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

(当ブログで紹介する本は、読書家の皆様にとって興味があると思われるものを紹介しているのであって、私が個人的にその全てを購入、通読することをお約束しているわけではないことをお断りしておきたい。とはいえ、先日三回にわたって記事にしたタリアイ・ヴェーソスの『氷の城』はさすがに読了したが…。
2022/04/10 タリアイ・ヴェーソスの『氷の城』新訳~編集者によるnote記事が公開
こうした新刊情報を早め早めに記事化しているのは、出版は初速が大事ともいうからでもある。)

今回の邦訳には、ロシア語翻訳労働者こと工藤順(くどうなお)氏がたずさわっている。同氏については、同氏編訳のプラトーノフ初期作品集(タイトルは『不死』)が未知谷から出ている。

2022年5月31日追記
ちなみに、工藤氏は、WordPress.comのブログで、詳細な関連ブックリストを掲載されているが、

書店等で予約がスタートしています。願わくば、非アマゾン的手段で……できればお近くの書店で予約していただけるならば、書店文化を大切なものと考える訳者としては大変嬉しいです!(もちろん、刊行後の図書館への購入リクエストも大歓迎です!)

引用元:https://junkdough.wordpress.com/2022/05/28/chvgr-booklist/
と述べている。この思いは(たぶん)水声社ファンの本好きの方ならば理解できるだろう。
そういえば、ショーロホフの『静かなドン』は岩波文庫のボックスセットで購入して全巻読破した思い出がある。

参考:
翻訳者・工藤順(くどうなお)氏のWebサイト
翻訳者・工藤順(くどうなお)氏のnote

ところで私がプラトーノフ作品に出合ったのは、こちらの岩波文庫だ。(残念ながら今は品切れか)

いま手元にないので読み返すことができていないが、この作品集では『粘土砂漠』『ジャン』と『帰還』という作品がとりわけ印象深かったことを記憶している。プラトーノフはソ連時代、反体制作家扱いだった。今回刊行される長編小説『チェヴェングール』にしても、本国よりも西側諸国での翻訳・評価が先行したという経緯が、どこかボリス・パステルナークの『ドクトル・ジバゴ』と似た感じもある。

ちなみに冷戦時代、本国で発禁となっていた『ドクトル・ジバゴ』をロシア語版で逆密輸入しようとする文化作戦についてはこちらの小説で描かれている。プラトーノフの『チェヴェングール』も同じような仕方で西側に持ち出されたのだろうか…。
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ラーラ・プレスコット『あの本は読まれているか』をhontoで購入する

2022年7月4日追記 上記は単行本だが、同書は、2022年8月に文庫で出る予定とのことだ(創元推理文庫)。文庫版の予約リンクは次のとおり。
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プラトーノフの長編小説『チェヴェングール』については、詳しくは工藤順(くどうなお)氏のWebサイト | 『チェヴェングール』翻訳プロジェクト(2019-2022) を直接ご覧いただきたい。ロシア語も、氏の翻訳についても何も知らない私には判断が付かないところであるが、プラトーノフのテクストは複雑であるという一方、作品社というブランドから出版されること、すでに多言語での先行翻訳があることは邦訳作業にとってプラスになっているということは、安心材料と思える。それにしても、満を持してのプラトーノフ作品の真打ち登場である。これは熱い。

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