藤原書店という硬派な本を出している出版社がある。ラインナップも、アナール派、石牟礼道子、アイヌ、トルコ文学、後藤新平、金時鐘、(昨年逝去され再評価されている)森崎和江とかなかなか独特かつシブいのであるが、海外古典文学としてバルザック、ゾラ、そしてジョルジュ・サンドのセレクションがあった。(一見、脈略がさっぱり分からなさそうであるが、キーワードとしては「人権」「マイノリティ」「反戦」「ヘビー級」あたりか)私は、ショパンがきっかけで、2004年から配本が始まったジョルジュ・サンドのセレクションを全巻予約していたのだが、2013年の書簡集をもって全9巻がそろったところで、予定にある別巻1冊だけは、待てど暮らせど音沙汰なしであった。ところが、藤原書店の毎月の新刊小冊子『機』をふとみたところ、なんと別巻1冊が12月に出て堂々完結するとあるではないか。さっそく藤原書店に問い合わせたところ、すぐに返事があり、きちんと配本していただけるという。そして、届いたのがこの本『サンド・ハンドブック』である。当然とはいえトンマナは2004年と同じもので、新刊であるそれを手に取ったところタイムスリップしたような不思議な感覚に襲われてしまった。時を超えて最終配本が届けられるこの体験はちょっとロマンを感じてしまう。世の中には配本が途絶えた「全集」もあると聞くが、(おそらく万年筆で)いつも手書きしたメッセージを添えて丁寧な梱包で配本してくれる藤原書店の律儀さにはまことに恐れ入っている今日この頃である。藤原書店の書籍はファンからも高価とボヤかれることもあるが、私見では内実伴っていて裏切られない印象である。

このような感じで届いた。

思わずため息のでるような美しい造本!

Amazonで購入する
※ Amazonのアソシエイトとして、ノカミシステム(野上智史)は適格販売により収入を得ています。

参考リンク:
藤原書店 Webサイト
藤原書店 ジョルジュ・サンド関連書籍

こちらの記事もどうぞ
↓ ↓ ↓
プラトーノフの邦訳が続々と刊行される予定

本ブログを応援していただける方はこちらをクリックお願い致します。
↓ ↓ ↓
このエントリーをはてなブックマークに追加