【注記】この記事は、2022年3月27日時点のものです。
Zennの存在感
私は技術情報の検索にGoogle検索をよく使う。以前はたいていQiitaの記事が出てきたが、最近少し異変を感じるようになった。見慣れぬプラットフォームの記事を読むことが多くなったからだ。それがZennである。最近は、はてなブックマークのランキング上位のテクニカル記事でも多くみかけるようになった。
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このZenn。単なる無料情報共有サイトではなく、収益化モデルも付加したnoteライクなサービスとなっている。
驚くほどハイレベルな内容
まず驚かされるのはハイレベルな内容の記事が多いことだ。この手のサービスは、混交玉石の記事で場が荒れることも往々にしてあるが、Zennではハイレベルな記事で埋め尽くされている。それは、プログラミング等の知見を書く「Tech」、アイデアや感想を書く「Ideas」にそれぞれ場が振り分けられていることの効果であろう。さらに、こうも錚々たるエンジニアの立派な記事に並ばれてしまうとレベルの低い記事はおいそれと書けない空気がある。
優れたUI/UX
開発者のcatnose氏はフロントエンドエンジニアで、UI/UXのスペシャリストということだけあり、たいへん読みやすくストレスのない操作感のサイトになっている。(とはいえやや画面遷移が分かりづらく感じた部分はあるにはあるが…※個人の感想です)
オフライン・ローカル編集が可能
記事執筆側にとってもメリットがある。おなじみのmarkdown(マークダウン)記法で書けるだけでなく、専用のクライアントツールが用意されているのでローカル環境で執筆可能※である。この利点はかなり大きいのではないだろうか。
(※画像など一部完全ローカルではない部分ある)
収益モデルは「Bookの販売」と「サポート」(投げ銭)
Zennのサービスのコンセプトを表した図がこちらである。
「Books」で体系的な知見を購入・販売できる
体系的な知見はBookの形にまとめてZenn上で販売することができる。
詳しい仕様はこちら参照されたい。
↓ ↓ ↓
Zennで本を執筆する!Webからの本作成マニュアル|Zenn公式
設定可能なBookの価格の上限が5,000円というのも常識的で良く考えられている。
もちろん0円つまり無料でも公開できる。
じっさい0円で公開されているBookも、驚異的と言えるレベルの内容のものが少なくない。
たとえば、こちらのベストセラーの「無料」Bookをご覧いただきたい。きっと驚かれるに違いない。😲
著者は内容をきちんとアップデート対応している。ここまでくると大手出版社の技術書が売れなくなるのではないかと危惧されるレベルだ。
(無料の本でも後から有料で売ることはできる仕様になっているので、いつ有料化されるかしれない。決済(購入)しておくなら今すぐがおススメだ。とはいえ、有償化してから購入すれば著者であるエンジニアにサポートができるため、本来のサービスコンセプトとしてはそれもありだと思う。いずれにせよこの内容で(上限)5,000円なら決して高くはないだろう。)
「サポート」で金銭的な支援をおくれる・うけられる
Zennでは、一つ一つの知見は基本「無料」とのスタンスをとっている。とはいえユーザからは感謝を表したいときもあるはずで「参考になった」等のバッジを贈ることができる。いわゆる「投げ銭」機能だ。逆に言えば知見の提供者は金銭的サポートを受けられる。これはnoteでおなじみの機能だ。
Zennのクセ(良くも悪くも)
Zennにはちょっとしたクセがある。このクセを理解するとZennのサービスコンセプトが分かってくる。
ログイン方法はGoogleアカウントのみ
Zennはサービス独自のアカウントを設けていない。ログイン方法はGoogleアカウントのみである。これは当面なのか今後もなのか分からないが、noteが独自、Twitterの2種を、Qiitaが独自、Github、Twitter、Google の4種をサポートしているに比べれば、なかなか思い切った仕様だと思う。単に記事を読むだけならアカウント登録は不要だが、Googleアカウントでログインしないと♡マークひとつ付けられない。
知見の収益化をめざすなら非効率かもしれない
もともと知見の提供者に1円もサポートが入ってこない某サービスモデルのアンチテーゼとして作られたサービスのようだ。たしかに割と良心的な手数料が設定されている。とはいえ、いまのところエンジニアが大きな収益を確実に見込める感じではない。
参照: よくある質問 | 販売と収益について
購入者情報が著者に伝わる
Bookを購入すると著者の方に販売履歴にユーザー名が表示される仕組みになっていることも特徴的だ。バッジを贈るときも同様。このサービスがエンジニアの人と人との知見の共有を通じた交流を生む楽しさを売りにしていることが垣間見える。
参照: よくある質問 | 購入について
おっと、いけない。お礼を言い忘れそうになった。
ここまで書いてきて、ついついZennの凄さを語るに忙しく、肝心な本記事のタイトルである「Zennよ、ありがとう!😄」の経緯を言い忘れるところであった。
当ブログは表示速度が速いとお感じになられたことはないだろうか。じつは当初Wordpressを使おうとも思っていたのだが、この記事に出会ったのがきっかけで「Hugo」という静的サイトジェネレーターを知り、Hugoで構築している。おかげでSEOも申し分なく、爆速のサイトを構築することができた。
harachanさまありがとうございました。
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hugoを使って爆速でブログを作成する |著者:harachanさん
このHugoについてはあらためて語りたいと思う。
(2022年4月18日追記)こちらに記事を書きました。
↓ ↓ ↓
2022/04/18 Hugoで作ったサイトがGoogle AdSenseの審査に通らない理由はheadタグ内にコードが挿入できていないことが原因かも知れない