結論から申し上げると「Symbol(XYM)はオワコン」だとは思っていません。ただし、現在の価格の下落の理由となって来たと思われる課題も感じるのも事実であり、そこについて私見を述べてみたいと思います。

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この記事は執筆途中であり、タイトル・内容は随時更新します。
この記事の内容は、2022年4月30日時点のものです。

ゴールデンウィーク(GW)は下げてあたりまえ!?

ゴールデンウィーク(GW)や年末などは暗号資産が上がるようなイメージを持たれている方がいるかもしれないが、これには次のようなロジックがあると思う。

  • ゴールデンウィーク(GW)は長期休暇となるので、あらたに暗号資産取引を開始する新規参入者がいつもより増える
  • 初心者向けということでとりあえず王道のビットコイン(BTC)現物で買うところから始める
  • ビットコイン(BTC)が上がる
  • 他のアルトもつられて上がる。

あれっ?とここでお気づきかもしれないが、次のような突っ込みどころがある。

  • ビットコイン(BTC)は日本だけの話ではない。米国金利の引き上げ、ウクライナ情勢など今年限定の新たな状況を考慮に入れる必要がある(過去の経験則どおりに事が運ぶとは限らない)のではないか。
  • 世界的な日本の経済的影響力の低下(円安、デフレ、少子高齢化、生産性低迷、賃金低迷) しているなかで、日本発祥の暗号資産のブランドイメージが国際的にみてどれほど魅力あるものとしてうつっているだろうか。
  • あらたに暗号資産取引を開始する新規参入者がいまどれほどいるだろうか。
  • 取引所は通常運転でも、銀行が休みになるので日本円現金からのチャージ(入金)がしづらいのではないか。
  • 日本の企業や、株式市場が休みになるので、日本企業が絡むポジティブなニュースが出づらいのではないか。
  • 新規入金はせずに、上げ要素のあるコインに資金を移動したり、ボラティリティの大きいコインで回転させたりするほうに流れるのではないか。

つまり、

  • ゴールデンウィーク(GW)で上がるとしたら、それはビットコイン(BTC)が好調なことが大前提。そしてビットコイン(BTC)の価格予想ほど得体の知れないことといったらない。
  • XYMのこれまでのチャートから類推するポジティブな要素は見いだせない。
  • XYMはすでに下げに下げてきており、握力自慢のホルダーも、さすがにどこかで耐え切れず、いったん損切りして下で拾いなおすことに踏み切る人が出ているのではないだろうか。
  • XYMは海外にも上場しているが、日本発祥であることが評価面でマイナスとなっていないだろうか。

XYMが上がらない理由の考察(ネガティブ要素)

ここでXYMが(ポテンシャルがありながら)価格面で上がらない理由について、私見を述べてみたい。

過去の急騰後、一貫した急落が禍根を残したことが尾を引いている

(執筆予定・以下要旨のみ) Binance上場のウワサでの上げと、未上場による暴落。Bybit上場の際の与沢翼氏※によるYouTubeでの事前リークと価格急騰、上場直後の大暴落。その後、基本ダダ下がり、時々急騰しては全戻しするの繰り返しによる「仕手株」認識の定着。もはや疑心暗鬼となり小幅な値動きで利確する傾向が強まる。これらが禍根を残しているのではないだろうか。

デベロッパー(開発者)と投資家のギャップを何とかすべき

今回の一連のXYM暴落を加速は、いち大口ノード運営者(投資家)がコアデベロッパーに苛立ちをぶちまけたことに端を発すると思われる。たしかにコアデベロッパーが機嫌を損ねて本当に離脱までしてしまうとプロジェクトとして大問題なのだが、私はそもそもの課題はそこではないと考えている。それは何かというと、デベロッパー(開発者)と投資家の認識ギャップと、中間のポジションの不在だ。

それぞれの関心事は次の通りだろう。

  • デベロッパー
    アーキテクトもパフォーマンスも既存のブロックチェーンより圧倒的に優れているので、絶対に評価される時が来るはずだ。とはいえ、実装には時間がかかるので気長に待っていてほしい。

  • 投資家
    気長に待つつもりであるが少なくとも含み損の拡大は勘弁してほしい。価格を維持するために、さっさと新規取引所へ上場を働きかけたり、何か期待を抱かせるテクニカルな発表をして、人びとの関心を維持してほしい。そして価格を上げたタイミングで利確させてほしい。

このギャップはなかなか埋まりそうにない。いや、あえて埋めずとも、適切な中間層の存在が出現してくればよい。

  • 中間層の存在とは
    スポークスマン
    XYMのポテンシャルとベネフィットを一般の人にわかりやすく伝えること

    プロダクトオーナー
    単なる実験やサンプルコードではなく、具体的な使われるWebサービスを作ること
    コミュニティーの動きをわかりやすく可視化すること

まさにこの「中間の存在」の人材を強化していくしかない。

この手の「二つの文化」の隔絶と言えばこの本を思い出す。
↓ ↓ ↓

Amazonのアソシエイトとして、ノカミシステム(野上智史)は適格販売により収入を得ています。

XYMホルダーの発信が雑過ぎ

XYMホルダーの発信側にも問題があるとも感じている。Twitterの発信でも、XYMを配ったり、XYMは凄い、凄いと言っているだけで、どう凄いのか端的に説明しない(できていない?)ものが散見されていた。そのためせっかくのアピールが虚しく響いていた。(こうした傾向が過去のものになりつつあれば望ましいと思う)

エンジニアの発信がマニアック過ぎ

エンジニア側の分かっている人の発信が正直いって分かりづら(かった)。 たとえば、この記事。
↓ ↓ ↓
Takanobu氏 Qiita記事 | Symbolの衝撃

たしかに内容は素晴らしいのだが、非エンジニアの方で理解できる人がどれほどいるだろうか。

「決済」のパフォーマンスをメリットとして全面に出し過ぎ

Twitterの発信では、専門的にも、ビットコイン(BTC)もイーサリアム(ETH)もスケーラビリティ問題というのを抱えており、XYMが解決してることは理解できる。ただ、決済手段としての優秀さアピールは大口投資家の興味とはズレている。もし決済がそんなに魅力ならば、Revolut(レボリュート)もPayPal(ペイパル)も日本でもっと普及しているはずであり、○○ペイも「収益化」しているはずである。事実はそうではない。では何が大口投資家の興味なのかというと「将来性」+「価値の保存」である。ビットコイン(BTC)もイーサリアム(ETH)も「価値の保存」という機能としては、XYMよりよっぽど優秀である。たとえ電力消費をしまくっていても「暴騰はあっても、暴落はない」(底堅い)ことが何よりの訴求ポイントである。目下、投資している長期視点のホルダーがXYMに求めているのは一定の「価値の保存」に他ならない。
一方、テクニカル面では「フルオンチェーン」のNFTが作れるほうがアピールポイントであると思う。ただし、これもNFTのステークホルダーでない限り関心はないだろう。むしろ、STEPNのように何か形あるサービスが実装されていることのほうが有意義である。(STEPNが良いと言っているわけではない) なので、新規取引所上場とか、XYMのコアの機能アップよりも、すでにあるXYMの機能をうまく使って、優れたWebサービスを出すことがXYMの価値を高める近道である。

2022年6月10日追記。
具体的なWebサービスのアイデアをひとつ考えてみた。
↓ ↓ ↓
norarecrypto(ノラレクリプト) ― ハンディレコーダー片手にフィールド・レコーディングでお金を稼げる暗号資産(仮想通貨)Symbol/XYMを使ったWebサービスを考えてみた

XYMを使えるNFTマーケットプレイス『COMSA』については、こちらの記事もご参照を
↓  ↓  ↓
2022/05/16 COMSAでNFTを購入して見えてきた課題について

XYM巻き返しが始まったか?(ポジティブな要素)

さて、だいぶんネガティブなことをあげつらってしまったが、本稿の主張はこちらである。

  • XYMには優れたポテンシャルがある。現時点ではオワコンとは言えない。
  • XYMのポテンシャルとベネフィットを一般の人にわかりやすく伝えることが必要
  • すでにあるXYMの機能をうまく使って、優れたWebサービスを出すことがXYMの価値を高めることが必要

実は喜ばしいことに、ゴールデンウィーク直前から、エンジニアの動きがかなり活発になってきているここ数日間で公開されたドキュメントは、HTML/Javascriptの初心者でもちゃんと読んで手を動かせば何となく理解できるところまで落とし込まれてきている。取引所上場の期待上げのような即効性はないものの、こうしたプロジェクトそのものの理解が進むこと、活用が進むことはむしろSymbol/XYMの本質的な価値の積み上げとなる。手の速いエンジニアもいるはずなので、アイデア次第で近いうちに面白いWebサービスが雨後の竹の子のように湧いてくる可能性は十分にあると思う。

そのいくつかをここで紹介したい。

Takanobu氏(XEMBook)によるITエンジニア者向けSymbol入門ドキュメント公開

~~ Takanobu(XEMBOOK)さんのツイート ~~ ↓ ↓ ↓
速習Symbol

いなたつ氏によるSSS ExtensionとdApps入門のQiita記事

(2022年05月02日追記)明らかに「速習symbol」に続き、もう一つ燃料が投下された模様。これからWebサービス参入者を増やそうという意気込みが感じられる。これは具体的な実装の情報である。
↓ ↓ ↓
いなたつ氏Qiita記事
Symbol × SSS Extension で作る dApps 入門

Takanobu氏による「Symbolまとめ記事」が更新

(2022年05月02日追記)Takanobu氏もSymbol関連の「まとめ」を2022年05月02日に更新された模様。
↓ ↓ ↓
Takanobu氏Qiita記事 | Hello Symbol Blockchain! 2022年5月時点での開発関連情報まとめ

nembear(ねむぐま)氏Qiita記事。ゲームを例にした実装例

あえて肝心なところの説明を省略しているが、プログラマーが読めば実装イメージが沸くとは思うのでこれは良記事といえる。XYMの良さが垣間見えるはずだ。
↓ ↓ ↓
nembear(ねむぐま)氏Qiita記事
ノンプログラマーがSymbolブロックチェーンでゲームを作ってみた

参考サイトURL

XEMBook
Taka Nobu氏Qiitaページ
XYMを扱う暗号資産取引所Zaif

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